一時期、自分が抱えたコンプレックスから、人と会うのを避けた時期がありました。もちろん、そんな状況にあって、じんわりとした不安と焦りを感じながら。その時期に、多くの読書や映画鑑賞、旅をしました。数知れない幾百の感情を蓄積しました。それが、その状況に対する精一杯の抵抗だったように思います。
そんな自分を3〜4年も続けている内に、生活資金も底が見え始め、止むを得ずバイトをする運びになって行きました。
同じ頃、以前から興味のあったスポーツジムにも思い切って通うようになりました。
こうした動きの中で、徐々に人との出逢いが増えてゆき、その後の自分の考え方が大きく変わってゆく事になります。
いつも、自分が必要とするものの全ては、人が与えてくれます。何かに挑戦する意欲や向上心も、他人の存在を意識して始めて生まれるものです。自分の間違えや傲慢さを気付かせてくれるのも人。喜びや悲しみ、愛する事や傷付く事、そういった自分を成長させてくれる事の一切も、やはり人がもたらしてくれます。思ってもみなかった自分の能力や発想、その使用手段を広げるきっかけも、どういうわけか人が分けてくれます。
又、自分を好く人が自分にもたらしてくれるもの、
自分を嫌う人が自分にもたらしてくれるもの、
双方共に貴重な材料がギッシリと詰まっている事をいつも感じさせられます。
その他あらゆる関係性の中に自分は生かされていますが、
その出逢う人全てが、又、
周りにいてくれる人全てが、
自分に何らかの愛すべきものを日々分けてくれてます。
そうして、今の自分の頭には、本当に多くの人の表情が浮かんで来ます。日々、これらの人達の中に、今の自分が生かされているんだという事を感謝の念とともに懐抱しております。
自分を大切にしようと思うと、自然に人を大切に出来る自分がいて、
同時に人を大切にしようと思うと、やはり自然に自分を大切に出来る自分がいます。
日頃、伝えきれない感謝の気持ちをこの場をお借りして申し上げます。