想いを寄せる子がいる事、
大切にしたい仲間がいる事、
これらの愛すべきものの存在を強く意識するほど、どうしようもなく切なくなる。
それらの全ては、いずれこの世から無くなってしまうから。
今、ここにある同志達の笑顔が、あまりに素晴らしくて、誇らしくて、僕に勇気と強さ、それから希望や夢を果てしなく与えてくれている。
でも、これらは、ここに、この瞬間にしかない。すべての物が、絶えず移ろって行くから。
だからこそ、僕は日々の一瞬一瞬を握り締めたいし、無我夢中で走り抜けたいと思う。
そして、10年後や、20年後にも、一緒に何かやっていたいと思う。
神様ってヤツは、よくもここまで考えたもんだよな。
もし僕らに有限である”時間”という概念を与えていなければ、僕らの”生”には意味が生まれていなかった。”時間”が存在しなければ、”移ろい”という概念も存在しないし、そうなると僕らの何かを大切にしよう、とかっていう感情も生まれちゃいないしな。よく出来てるよ。
で、僕ら貧弱な人間は、そういったこの世の絶対的に抗えない”成り立ち”ってものに対して、精一杯の抵抗を続ける。
そこに作品というものが生まれるんだなぁ～。写真、音楽、映像、文章、……。要はこの世の現象とそれに付随する我々の感情や表現の記録だよな。
まぁ、本当に重要なのは、その作品ではなくて、その作品を生み出そうとしている人間の営みそのものなんだけどね。というか、そもそも重要なものなんてのは何も無いのかもしれないけどな～。ただ”そういうもの”でしかないのかもしれない――この世の全ては。まぁ、あまり考えすぎるのは止めよう。余談として一つ言えるのは、芸術家とは、すげービビりで、感傷的で、生に対する執着力が半端ない、ただの弱者だよ。笑。
それにしても、この切なさを人生に置いて拭えたことがない。
これからも、抱えてゆくのであろう……。
