• We pursue a creative activity!!!


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    地下の改札からやっと外の光を全身に浴びようとした時、懐かしい二人の友人の顔がそこにはあった。

    僕をずっと待っていてくれてたようだ。

    二人は僕を笑顔で迎えてくれた。

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    日本で一番の繁華街は晴れやかな春先の穏やかさだった。

    まず、言葉が通じない。
    これは、当然予想していた事であったが、やはりその場になって、もう後はノリで行くしかなかった。
    でも、最低限の英語を借りて、後は表情やジスチャーで相手に対する思い遣りや敬意は伝わるんだな。
    人間稼業、ここだけ押さえておけば後はどうにか生きていける。




    僕らがまず最初に入ったお店は、窓や扉を開け放した開放感のあるアメリカンなBarだった。
    僕とHugh(お父さん)は梅のお酒をChris(息子さん)はビールを注文した。


    僕らは、2年という月日の中で、思い出した頃合を見てはメールでの遣り取りを続けていたが、実際のところ直接会うのは2回目だったから、まだ殆ど信頼関係も結べていないのかもしれなかった。


    そこで、僕は無意識的だろうか、距離を縮めるには自分の人生哲学を伝えるのが一番だと思った。

    僕の思考によると、地球はこれより先どんどん距離が縮まって行くものと確信してる。

    以前は日本の中で領土がどうのと、薩摩が、長州が、などと遣り合っていた。

    これがいづれ、日本国家として一つになり、そうかと思うと今度はメリケンがどうとか、ジャップがどうとか始まった。

    しかし次にはそれらの敵対国と同盟を結ぶようになり、世界が繋がり始めた。


    そして、ネットの台頭が革新的に世界を変えた。


    僕らは繋がった。

    僕らの頭では想像に及ばなかった地球の広大さが目の前の画面上に俯瞰可能になった。
    そこには、
    何だ!
    自分達と何も変わりゃしないじゃないか!
    メリケンもジャップも露助チャンも、
    皆同じ様に笑い、同じ様に愛を求めて生きてるんだ。


    同じなんや!!


    それでも現在まだ、政治上の状況などから戦争が止まぬ所もある。
    北朝鮮がどうのと、今もやっている。


    しかし、いづれそれらでさえも
    強者どもが夢の跡
    になるであろう。




    尤もこれは僕に限らずとも、生まれた時からネットやスマホに触れている若い世代は、肌感覚で認識している共通の事実であろう。

    僕らがもっと大人になった頃、更には、僕らよりも若い世代が大人になる頃、世界はどうなっているのだろう。

    楽しみだ!



    そして、話は僕らのBarに戻るが、
    この時も、
    僕は、

    「MicrosoftやGoogleが僕らをもっと近付けてくれるよね。」

    っていう、ニュアンスを伝えた。
    実用化されたトランスレーターが、もっと僕らの異言語上の距離を払拭してくれる。



    まぁ、そんなこんなを何とか遣り取りしながら、僕らはタクシーを捕まえて30分程の時間をかけてスーパー銭湯に向った。
    やはり彼等は銭湯が好きだった。

    日本に遊びに来ると必ず銭湯には行くのだと言っていた。肌がツルツルになるんだって。


    そのタクシーの中では、僕は無料アプリのトランスレーターを探してインストールしたりしてみた。

    コイツが後になって爆笑のタネになるんだ。

    僕らの異言語性が、返って僕らの距離を縮める事になるんだ。


    やっぱり、人間の抱えた壁や障害、コンプレックスや悩みなどの一切は、角度変えれば最高の才能にさえなり得るんだ。

    可能性だ。

    つまり、自分に与えられた材料をどういう風に捉えて磨きをかけて行くかでそいつの咲かせる花が変わって来るな。


    誰でも、
    どんなものであっても、
    無上の美や価値を有していると思うんだ。


    この時だって、言語が違うことが僕らにとっての壁(距離)では無かったんだ。それは思い込みだった。
    異言語だったからこそ、僕らは互いを尊重し、懸命に意図を伝えようとした実直さが互いの心に響いたんだ。
    ここでいう”異言語性”とは、僕らの持つ最高の”可能性”だった。


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    あぁ、皆さん申し訳ありません。
    この第3章で今回の記事「下ネタは世界を救う」も完結させられるかと踏んでいたんですが、あと1章分だけ書かせて下さい。

    もう本当に次号で完結します。
    ………たぶん。。。






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